1971年3月1日

この日

私の母が

他界しました

風邪をこじらせて

一週間

床に伏して

朝に

急逝しました

その朝

私は

まだ未婚だった

叔父と

二階で寝ていましたが

一階から

物々しい

祖母の声と

不穏なざわめきに

私は

子供ながら

もしかして

母が

亡くなったのでは

という

予感がしていました

恐る恐る

階段を下りて

母の寝ている

部屋のふすまが

開いていて

廊下から

母の姿に

目をやると

明らかに

この世の人とは

思えぬ

土の色になった

母の顔を

見た時

私の父が

お母さん死んじゃったと

私を

抱き上げました

私も号泣しました

この時の出来事は

私の人生に

大きな影響を

与えました