1988年8月某日

はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」

それは

今から

約30年以上前の

出来事でした

私は

国学生訪日団を

東京・奈良・京都・広島・下関の順で

観光案内をする

引率責任者を

した時のことです

毎日

日中は

観光スポット

夜は

宴会

一週間のエスコートでした

最終日

下関港

別れを惜しんで

韓国側の責任者と

号泣して

抱き合った

あの感動は

忘れられません

また

下関港に向かう

列車のプラットホームで

可愛い韓国女子学生から

韓国に戻っても

あなたのこと

いっぱい

思い出しますと

言われて

心が揺らいだことも

忘れられません

ところで

この1988年は

家内と

出会った年でも

あります

恋愛がタブーな

信仰の道で

唯一

心を許すことができる

異性ができたことは

まさしく

解放以外の

なにものでもありません

翌年

私が

統合失調症

罹患するまでは

家内と私は

とても

仲睦まじいカップルでした

わずかな時節では

ありましたが

毎日

心躍る日日でした